2005年 08月 13日
中年Sの健康改善計画 |
ある中年Sとは、かれこれ20年以上のつきあいになる。
(ってことはオレももう中年ってこと? うっそー!)
同じ編集者というヤクザな道を選んでおきながら、しっかり者の嫁さんとかわいいお嬢を手に入れ、昔はオンボロアパートに住んでいたくせに家を建て、昔は押し入れを開ければ○○本がごろごろ転がっていたくせに現在カタログ雑誌の編集長なんてことをやっている。
ヤクザのくせに熊男のくせに(失敬)、まっとうな人生を生きている風な男である。あの頃は爽やかで、ヤングのアイドルだった(?)オレは、いつまでもアイドルのつもりで振る舞っていたものだから、観客がすでにいないことも気づかずにくるくると舞台の上で踊り続け、現在しーんとしたステージの上で、次にどう踊ればいいのかもわからずに呆然とたたずんでいるのである。嗚呼。
しかし、人生そんなに自分の思い通りにはいかないものである。
Sの「城」はシロアリにやられ、数百万の出費を強いられた。それだけでなく、いろいろな問題があってなかなかゆっくりとできない事情もある。そして激務のストレス、そして若い頃の不節制がたたって(金がなくていつもインスタントラーメンみたいなものばかり食ってたもんなあ)、ついに「痛風持ち」という素敵な病気持ちになってしまったのだ。
なったことがないのでわからないが、痛風ってヤツはなかなかつらいものらしい。それこそウォーキングでも水泳でも、とにかく体を動かせばいいのに、忙しいことを理由にSはなかなか体を動かさない。ずっと薬を飲んでいるらしいのだが、薬だけでは完治、というわけにはいかないようだ。
で、今回ウチの雑誌が「デトックス」という、いわゆる体内浄化をテーマに、健康会社タイアップの特集を組むので、「実験台になりなさい」とSをクリニックに呼び出し、とりあえず血液検査をしたのである。痛風は老廃物を排出して、血液をきれいにすることが完治の第一歩らしいし、なるべく悪いサンプルを出したほうが劇的な変化が期待できる。
しかしまあ、なんと理想的な「ドロドロ血液」。モニターに映るSの赤血球は、見事に数珠つなぎ状態になっていた。
まあ、モニターに映る状態だけでは、ホントにドロドロなのかどうかは分からないとのことだが、健康会社としたら、それから海洋深層水を飲んで、足湯をして、ジェットバスにつかった結果、この血液の状態が少しでもよくなれば万々歳、である。うってつけの実験台になってくれそうである。
病気というものは一朝一夕でなったものではないから、治るのだってそんなに簡単にはいかないとは思うが、「あっ、きょうはちょっと調子がいいな」とか「きょうは気分がいいかも」なんて一瞬が、Sに訪れてくれれば大成功、なんてことを考えている。
そしていつか、何年かぶりでビールで乾杯、なんてことができればいいなあ。
(ってことはオレももう中年ってこと? うっそー!)
同じ編集者というヤクザな道を選んでおきながら、しっかり者の嫁さんとかわいいお嬢を手に入れ、昔はオンボロアパートに住んでいたくせに家を建て、昔は押し入れを開ければ○○本がごろごろ転がっていたくせに現在カタログ雑誌の編集長なんてことをやっている。
ヤクザのくせに熊男のくせに(失敬)、まっとうな人生を生きている風な男である。あの頃は爽やかで、ヤングのアイドルだった(?)オレは、いつまでもアイドルのつもりで振る舞っていたものだから、観客がすでにいないことも気づかずにくるくると舞台の上で踊り続け、現在しーんとしたステージの上で、次にどう踊ればいいのかもわからずに呆然とたたずんでいるのである。嗚呼。
しかし、人生そんなに自分の思い通りにはいかないものである。
Sの「城」はシロアリにやられ、数百万の出費を強いられた。それだけでなく、いろいろな問題があってなかなかゆっくりとできない事情もある。そして激務のストレス、そして若い頃の不節制がたたって(金がなくていつもインスタントラーメンみたいなものばかり食ってたもんなあ)、ついに「痛風持ち」という素敵な病気持ちになってしまったのだ。
なったことがないのでわからないが、痛風ってヤツはなかなかつらいものらしい。それこそウォーキングでも水泳でも、とにかく体を動かせばいいのに、忙しいことを理由にSはなかなか体を動かさない。ずっと薬を飲んでいるらしいのだが、薬だけでは完治、というわけにはいかないようだ。
で、今回ウチの雑誌が「デトックス」という、いわゆる体内浄化をテーマに、健康会社タイアップの特集を組むので、「実験台になりなさい」とSをクリニックに呼び出し、とりあえず血液検査をしたのである。痛風は老廃物を排出して、血液をきれいにすることが完治の第一歩らしいし、なるべく悪いサンプルを出したほうが劇的な変化が期待できる。
しかしまあ、なんと理想的な「ドロドロ血液」。モニターに映るSの赤血球は、見事に数珠つなぎ状態になっていた。
まあ、モニターに映る状態だけでは、ホントにドロドロなのかどうかは分からないとのことだが、健康会社としたら、それから海洋深層水を飲んで、足湯をして、ジェットバスにつかった結果、この血液の状態が少しでもよくなれば万々歳、である。うってつけの実験台になってくれそうである。
病気というものは一朝一夕でなったものではないから、治るのだってそんなに簡単にはいかないとは思うが、「あっ、きょうはちょっと調子がいいな」とか「きょうは気分がいいかも」なんて一瞬が、Sに訪れてくれれば大成功、なんてことを考えている。
そしていつか、何年かぶりでビールで乾杯、なんてことができればいいなあ。
by yochy.1962
| 2005-08-13 02:58
| 健康