2005年 08月 12日
ミュージカル「星の王子さま」 |
新国立劇場でやっているミュージカル「星の王子さま」を観て来ました。
もともと私、ミュージカルというものは苦手でして、どうして芝居の途中ですくっと立ち上がり、歌を歌わなくてはならないのかどうしても理解できなくて(日常生活でそういう人をあまり見たことがない)、敬遠していたのでした。(そういう意味では、悲しみの途中でいきなり足を上げるバレリーナも理解不能ですね)
しかし、これは大好きなサン・テグジュペリの作品。こりゃ見ないわけにはいきません。清水の舞台から飛び下りてS席8,000円を買い求め、いざ会場入り。
うそです。招待券を手に入れ、忍び込んだのでした。失敬。
でも、とても素晴らしい舞台でした。これは2003年にやった舞台の再演だということで、役者さんが「こなれて」いたというのもあるのですが、舞台美術、照明、音楽すべてがブラボーな感じ。つかの間の異空間に、ずっぽりとはまらせていただきました。
星の王子さまは宮崎あおいというアイドル(なのかな。おじさんあんまり知らないんだけど)。かわいらしくて、声がよく通って、とてもよかったです。
このお話についてはとても思い入れのある人が多く、人それぞれに「王子像」があると思うので、それにぴったりハマるかハマらないかで評価が分かれてしまうところもあり、とても大変な役どころかもしれません。とりあえず私はとても合っていると思いましたが。
飛行士役は岡田浩暉 というミュージシャン。背が高くスラッとして、なるほどこの役にはうってつけかもしれません。歌も上手でしたが、宮崎あおいも含めて、もともと「舞台の人」でないので、セリフが明瞭でないところもあり、それがちょっと残念でした。
この舞台のよかったところは、脇を固める役者さんの芸達者ぶりです。王様を演じるブラザートム(最初どうも固かった客席を、一気に温めてくれた功労者)、 キツネとうぬぼれ男、2つを演じたROLLY(最近見ないと思っていましたが、ミュージカルはこの人にとって水を得た魚、ですね)をはじめ、地理学者の松澤一之、 実業家の内田紳一郎 、点燈夫の宮川浩(めちゃくちゃ歌がうまかった) 呑み助の福本伸一、 天文学者の田子裕史、花の安寿ミラ、みなさんホントに素晴らしかったです。拍手拍手。
ミュージカルも、なかなかいいんでないかい?(結局食わず嫌いなわけね)
「星を眺めれば悲しくないよ。僕はあの星の中のひとつに住むんだ。だから悲しいときには星を眺めれば悲しくないよ」王子はそう言って飛行士のもとを去って行きます。
でもね王子。いまはその星も見えない時代なんだよね。
でも、そう言ったら、それこそ「大切なことはね、目に見えないんだよ」って王子は言うのでしょうか。
いまの時代は、それぞれ心の中に宇宙を持って、その中に王子の住む星をひとつもって、ときどき王子の笑い声を聞くしかないのかもしれませんね。
もともと私、ミュージカルというものは苦手でして、どうして芝居の途中ですくっと立ち上がり、歌を歌わなくてはならないのかどうしても理解できなくて(日常生活でそういう人をあまり見たことがない)、敬遠していたのでした。(そういう意味では、悲しみの途中でいきなり足を上げるバレリーナも理解不能ですね)
しかし、これは大好きなサン・テグジュペリの作品。こりゃ見ないわけにはいきません。清水の舞台から飛び下りてS席8,000円を買い求め、いざ会場入り。
うそです。招待券を手に入れ、忍び込んだのでした。失敬。
でも、とても素晴らしい舞台でした。これは2003年にやった舞台の再演だということで、役者さんが「こなれて」いたというのもあるのですが、舞台美術、照明、音楽すべてがブラボーな感じ。つかの間の異空間に、ずっぽりとはまらせていただきました。
星の王子さまは宮崎あおいというアイドル(なのかな。おじさんあんまり知らないんだけど)。かわいらしくて、声がよく通って、とてもよかったです。
このお話についてはとても思い入れのある人が多く、人それぞれに「王子像」があると思うので、それにぴったりハマるかハマらないかで評価が分かれてしまうところもあり、とても大変な役どころかもしれません。とりあえず私はとても合っていると思いましたが。
飛行士役は岡田浩暉 というミュージシャン。背が高くスラッとして、なるほどこの役にはうってつけかもしれません。歌も上手でしたが、宮崎あおいも含めて、もともと「舞台の人」でないので、セリフが明瞭でないところもあり、それがちょっと残念でした。
この舞台のよかったところは、脇を固める役者さんの芸達者ぶりです。王様を演じるブラザートム(最初どうも固かった客席を、一気に温めてくれた功労者)、 キツネとうぬぼれ男、2つを演じたROLLY(最近見ないと思っていましたが、ミュージカルはこの人にとって水を得た魚、ですね)をはじめ、地理学者の松澤一之、 実業家の内田紳一郎 、点燈夫の宮川浩(めちゃくちゃ歌がうまかった) 呑み助の福本伸一、 天文学者の田子裕史、花の安寿ミラ、みなさんホントに素晴らしかったです。拍手拍手。
ミュージカルも、なかなかいいんでないかい?(結局食わず嫌いなわけね)
「星を眺めれば悲しくないよ。僕はあの星の中のひとつに住むんだ。だから悲しいときには星を眺めれば悲しくないよ」王子はそう言って飛行士のもとを去って行きます。
でもね王子。いまはその星も見えない時代なんだよね。
でも、そう言ったら、それこそ「大切なことはね、目に見えないんだよ」って王子は言うのでしょうか。
いまの時代は、それぞれ心の中に宇宙を持って、その中に王子の住む星をひとつもって、ときどき王子の笑い声を聞くしかないのかもしれませんね。
by yochy.1962
| 2005-08-12 01:34
| 文学