2005年 05月 22日
私が出会ったハンサムレディー その3 |
ときどき、「編集者」という仕事を選んだことを大いに後悔することがあります。
いまさら後悔したところで、では転職しようと思っても、なんの資格もなし、力もなし、金もなし、あるのは美貌だけの男ですから(ごめんなさい。ついて来て!)、方向転換をしようにも、どの方向にも光は見えません。結局、隅っこの方でちまちまと文章を書いて、その日暮しをするのが精一杯、の毎日なのです。
そこまで髭、いや卑下するこたあねえか。
ときどきこんな思いにかられてしまうのは、ごく身近に「かなわねーなー」と思う「ハンサムレディー」さんがいらっしゃるからです。
彼女はいつも忙しく動き回っています。バリバリ仕事をしている女性の編集者の多くは、昼夜構わず仕事をしているうちに婚期を逃し、というパターンがとても多いような気がするのですが(ボーッとしているうちに婚期を逃してしまった男性編集者も鏡の前にいるのですが)、彼女はしっかりと結婚をし、子どもも作り、それでも人並以上の仕事をこなしているのです。
それも完璧に、です。教育関係でも、芸術関係でも、地方の広告のコピーでも、コンピューター関係でも、彼女に不可能という文字はありません。以前、パソコンについていろいろと彼女に尋ねたりしていた私ですが、彼女の言葉はまるで外国語のように私の頭の中を素通りして、結局わからずじまい、それ以上聞くことを断念しました(笑)。
彼女の説明を聞けるラインまで、まだこちらが達していないのでしょうね。長島茂雄が素人に野球を教えているようなものです。ちょっと例が違うような気もしますが。
もちろん彼女は「北島マヤ」ではありませんから、なんの努力もしないでこれだけの仕事をこなしているわけではありません。新しい仕事が来たら、まずその部門の知識をしっかり勉強し、それを仕事として完結させているのです。だから、そうとうな時間を費やしているに違いありません。子育てをして、家事もこなし、どうやったらそんな時間を捻出できるのだろうか、不思議に思ってしまいます。もともとのクレバーな脳みそをフル回転し、びっくりするような集中力で机に向かっているのだろうな、と思います。5分仕事、10分休憩、の私とは、人種が違うのですね。
そんな彼女にも弱点はあります。とんでもない方向音痴なのと、週刊誌ネタ、とくにワイドショーネタに疎いのです。
女性誌に「ヨン様」という文字が踊りはじめた頃、韓流ブームというものをまだ理解していなかった彼女は、「ヨン様」って誰? とひとり思っていたそうです。
で、電車のつり広告に載ったヨン様を見て、「ああ、ヨン様とはカリスマ主婦のことね」と一人で納得していたそうなのです。その話を聞いたとき、私は体を二つ折りにして笑い転げてしまいました。しかし、カリスマ主婦とは、言いえて妙、ですね。
彼女と出会って、かれこれ10年以上が経過しましたが、いまでも飲み友達としておつき合いをさせていただいています。私がフリーという名のプータローをしていた頃、彼女には、いま思い出しても涙が出るくらいお世話になったりして、ホントは頭が上がらないはずの女性なのですが、ときどきかましてくれる大ボケぶりに人間臭さを感じ、楽しませていただいています。このあたりが彼女の魅力かなあと思ったりもしています。しかし、彼女を見ていると、見習わなきゃいけないなあ、日々研鑽。いつもそう思っています。酒を飲み、その都度酔っぱらって忘れる私ですが。
いつも忙しそうにふるまっている彼女を見ていると、たまにはのんびり、なーんにも考えない1日というものをもったらどうかなんて、余計なお世話ですが、思ってしまったりもします。しかし、人間には2種類あって、「のんびり種」と「じっとしていられない種」というのに分かれているな、と最近気がつきました。たぶん「じっとしていられない種」に属する彼女にとっては、いまの生活が案外心地よいのかも、しれません。
いまさら後悔したところで、では転職しようと思っても、なんの資格もなし、力もなし、金もなし、あるのは美貌だけの男ですから(ごめんなさい。ついて来て!)、方向転換をしようにも、どの方向にも光は見えません。結局、隅っこの方でちまちまと文章を書いて、その日暮しをするのが精一杯、の毎日なのです。
そこまで髭、いや卑下するこたあねえか。
ときどきこんな思いにかられてしまうのは、ごく身近に「かなわねーなー」と思う「ハンサムレディー」さんがいらっしゃるからです。
彼女はいつも忙しく動き回っています。バリバリ仕事をしている女性の編集者の多くは、昼夜構わず仕事をしているうちに婚期を逃し、というパターンがとても多いような気がするのですが(ボーッとしているうちに婚期を逃してしまった男性編集者も鏡の前にいるのですが)、彼女はしっかりと結婚をし、子どもも作り、それでも人並以上の仕事をこなしているのです。
それも完璧に、です。教育関係でも、芸術関係でも、地方の広告のコピーでも、コンピューター関係でも、彼女に不可能という文字はありません。以前、パソコンについていろいろと彼女に尋ねたりしていた私ですが、彼女の言葉はまるで外国語のように私の頭の中を素通りして、結局わからずじまい、それ以上聞くことを断念しました(笑)。
彼女の説明を聞けるラインまで、まだこちらが達していないのでしょうね。長島茂雄が素人に野球を教えているようなものです。ちょっと例が違うような気もしますが。
もちろん彼女は「北島マヤ」ではありませんから、なんの努力もしないでこれだけの仕事をこなしているわけではありません。新しい仕事が来たら、まずその部門の知識をしっかり勉強し、それを仕事として完結させているのです。だから、そうとうな時間を費やしているに違いありません。子育てをして、家事もこなし、どうやったらそんな時間を捻出できるのだろうか、不思議に思ってしまいます。もともとのクレバーな脳みそをフル回転し、びっくりするような集中力で机に向かっているのだろうな、と思います。5分仕事、10分休憩、の私とは、人種が違うのですね。
そんな彼女にも弱点はあります。とんでもない方向音痴なのと、週刊誌ネタ、とくにワイドショーネタに疎いのです。
女性誌に「ヨン様」という文字が踊りはじめた頃、韓流ブームというものをまだ理解していなかった彼女は、「ヨン様」って誰? とひとり思っていたそうです。
で、電車のつり広告に載ったヨン様を見て、「ああ、ヨン様とはカリスマ主婦のことね」と一人で納得していたそうなのです。その話を聞いたとき、私は体を二つ折りにして笑い転げてしまいました。しかし、カリスマ主婦とは、言いえて妙、ですね。
彼女と出会って、かれこれ10年以上が経過しましたが、いまでも飲み友達としておつき合いをさせていただいています。私がフリーという名のプータローをしていた頃、彼女には、いま思い出しても涙が出るくらいお世話になったりして、ホントは頭が上がらないはずの女性なのですが、ときどきかましてくれる大ボケぶりに人間臭さを感じ、楽しませていただいています。このあたりが彼女の魅力かなあと思ったりもしています。しかし、彼女を見ていると、見習わなきゃいけないなあ、日々研鑽。いつもそう思っています。酒を飲み、その都度酔っぱらって忘れる私ですが。
いつも忙しそうにふるまっている彼女を見ていると、たまにはのんびり、なーんにも考えない1日というものをもったらどうかなんて、余計なお世話ですが、思ってしまったりもします。しかし、人間には2種類あって、「のんびり種」と「じっとしていられない種」というのに分かれているな、と最近気がつきました。たぶん「じっとしていられない種」に属する彼女にとっては、いまの生活が案外心地よいのかも、しれません。
by yochy.1962
| 2005-05-22 03:33
| 生活全般