2005年 05月 18日
朝の人々 |
ウチの会社はフレックス制、というわけではありませんが、遅刻したからといって「それがなにか?」と開き直れば大丈夫、ということになっています(いや、なっていないぞ)。
まあ、ちゃんと自分のお仕事をすれば、ちょっとくらい遅刻をしたからといって、文句は言われない、おおらかな会社です。ただ、私はもともと律儀な性格のせいか、というよりも、出勤のときに「ああ会社に行きたくない、もちっと遅れて行こうか」とかいろいろ考えるのがめんどくさいので、家を出る時間になったら思考をすべてシャットアウトして、機械のように家を出て、毎日同じ時間の電車に乗って会社に行っているわけです。そうでもしなけりゃ、気がついたら江ノ電に乗っていた、なんてことにもなりかねませんからね、私の場合。
仕事がなければないで大慌てするくせに、まったく、人間勝手なものです。
それはそうと、毎日同じ時間に家を出て、同じ電車に乗って通勤していると、だんだん毎日合わせる顔、というのに気がつきます。
私の場合、駅に向かう途中に、保育園に子どもを連れていく父と子一組、母と子一組。通りかかるマンションから出て来る頭のでかい(失礼)サラリーマン一人。駅のホームの同じところで電車を待つ、いつもモード系の雑誌を小脇に抱えているカッコだけバリバリ風の(失礼)OL一人。
電車に乗ると、車内にはいつもパチンコ屋で顔を合わせるピアスの兄ちゃん一人。スポーツ新聞をなめるように読んでいる若者風オヤジ(おい、自分のことを言っているのか)一人。
新宿でJRに乗り換えると、同じところで電車を待つスフィンクスみたいな髪型のおばさま一人。若いのに先を争って空席を漁るサラリーマン一人(みっともねえぞ)。途中駅から乗り込んで来るチャップリンみたいなおやじリーマン一人。
そして下車駅、歳のくせにやたら足が速く、駐輪してある自転車に乗ってすたこらどこかへ行くじいさん一人(はるか先ですっころんでいる姿を目撃したことあり)。考えてみたら乗車駅から下車駅までずっといっしょのヒゲオヤジ(この人を居酒屋で目撃したときは、なんだか気まずかったなあ)一人。
これがレギュラーメンバーです。
もう何年も同じ顔ぶれです。どなたとも口をきいたことはありません。毎日顔を合わせているのだから、会釈ぐらいしてもいいのかもしれませんが、毎日知らん顔をして、しかし毎日「おっ、きょうもいるな」なんて思いながら電車に揺られています。1週間ぐらい顔を見ないと、「おや、病気かな、それとも会社辞めたのかなあ」なんて心配もしてしまったりします。おかしなものです。
しかし、その毎日の景色から、私がもうすぐ消えることになるのです。
私の会社は来月引っ越すことになり(といっても隣の駅下車になるだけですが)、下車駅や、電車に乗る時間も微調整しなくてはならないのです。
一応、みなさんに御挨拶した方がいいのかなあ、などとは思っていませんが、ちょっとの時間、場所の差で、もしかしたら、もう一生会うことがないのかもしれないなあと思うと、ちょっと不思議な気持ちになります。都会ってそんなところなのですね。
そう思うと、話はしないとしても、いまのうちにしっかりみなさんの姿を見ておこうと思っている、きょうこのごろの私です。
まあ、ちゃんと自分のお仕事をすれば、ちょっとくらい遅刻をしたからといって、文句は言われない、おおらかな会社です。ただ、私はもともと律儀な性格のせいか、というよりも、出勤のときに「ああ会社に行きたくない、もちっと遅れて行こうか」とかいろいろ考えるのがめんどくさいので、家を出る時間になったら思考をすべてシャットアウトして、機械のように家を出て、毎日同じ時間の電車に乗って会社に行っているわけです。そうでもしなけりゃ、気がついたら江ノ電に乗っていた、なんてことにもなりかねませんからね、私の場合。
仕事がなければないで大慌てするくせに、まったく、人間勝手なものです。
それはそうと、毎日同じ時間に家を出て、同じ電車に乗って通勤していると、だんだん毎日合わせる顔、というのに気がつきます。
私の場合、駅に向かう途中に、保育園に子どもを連れていく父と子一組、母と子一組。通りかかるマンションから出て来る頭のでかい(失礼)サラリーマン一人。駅のホームの同じところで電車を待つ、いつもモード系の雑誌を小脇に抱えているカッコだけバリバリ風の(失礼)OL一人。
電車に乗ると、車内にはいつもパチンコ屋で顔を合わせるピアスの兄ちゃん一人。スポーツ新聞をなめるように読んでいる若者風オヤジ(おい、自分のことを言っているのか)一人。
新宿でJRに乗り換えると、同じところで電車を待つスフィンクスみたいな髪型のおばさま一人。若いのに先を争って空席を漁るサラリーマン一人(みっともねえぞ)。途中駅から乗り込んで来るチャップリンみたいなおやじリーマン一人。
そして下車駅、歳のくせにやたら足が速く、駐輪してある自転車に乗ってすたこらどこかへ行くじいさん一人(はるか先ですっころんでいる姿を目撃したことあり)。考えてみたら乗車駅から下車駅までずっといっしょのヒゲオヤジ(この人を居酒屋で目撃したときは、なんだか気まずかったなあ)一人。
これがレギュラーメンバーです。
もう何年も同じ顔ぶれです。どなたとも口をきいたことはありません。毎日顔を合わせているのだから、会釈ぐらいしてもいいのかもしれませんが、毎日知らん顔をして、しかし毎日「おっ、きょうもいるな」なんて思いながら電車に揺られています。1週間ぐらい顔を見ないと、「おや、病気かな、それとも会社辞めたのかなあ」なんて心配もしてしまったりします。おかしなものです。
しかし、その毎日の景色から、私がもうすぐ消えることになるのです。
私の会社は来月引っ越すことになり(といっても隣の駅下車になるだけですが)、下車駅や、電車に乗る時間も微調整しなくてはならないのです。
一応、みなさんに御挨拶した方がいいのかなあ、などとは思っていませんが、ちょっとの時間、場所の差で、もしかしたら、もう一生会うことがないのかもしれないなあと思うと、ちょっと不思議な気持ちになります。都会ってそんなところなのですね。
そう思うと、話はしないとしても、いまのうちにしっかりみなさんの姿を見ておこうと思っている、きょうこのごろの私です。
by yochy.1962
| 2005-05-18 00:51
| 生活全般