2005年 04月 26日
私が出会ったハンサムレディー2(その2) |
切子さんに「フラワーアレンジメント」という本職があると知ったのは、会社からの帰り道、たまたま同じ電車に乗り合わせたときのことでした。
現在は生花のフラワーアレンジメントが主流のようですが、当時は、造花できれいなコサージュやブーケが多く作られ、需要もあったようでした(いや、いまもあるかもしれませんが、生花に比べれば何分の一といったところでしょう)。造花というと、昔の喫茶店なんかで見かけるキッチュなイメージがありますが、手作りの造花は本物と寸分も違わず、花びらの先を焦がしてちょっと変化をつけたり、葉っぱをちょっとカールさせたりと、細かいところにも気を遣った、堂々たる「芸術品」でした。
それだけに、作成にはそうとうな労力と時間がかかるのですが、そのわりにはあんまりお金にはならないらしく、切子さんはアルバイトと掛け持ちせざるを得ない状況だったのでした。
「きょうも徹夜よ。ホント嫌になっちゃう」なんて笑いながらその日は別れたのでした。だからといって会社で眠りこけるのは別問題だとは思いますが、話していると、何となく憎めない魅力、しょうがないなあと言って許してしまうような魅力が彼女にはあることに気づきました。
切子さんは特に「美人」の部類に入るわけではありませんが、「起きているときの」切子さんは話題が豊富で、とても口が達者。「それでさあ、ふるっちゃってんのよう」で始まる彼女の話には必ず「笑い」と「オチ」があり、彼女の周りにはいつも笑いが溢れています。
なんとなく「色っぽい」雰囲気も身にまとっていて、煙草が良く似合う人でした。桃井かおりと研ナオコを足して2で割ったような感じ(ってどんな感じ?)といったらぴったりで、赤羽あたりのスナックでチーママなどやったら、結構繁盛するのではないか、という感じの人でした。
なんだかとても褒めているようには思えないかもしれませんが、気を遣わずに付き合える、私にとってはとても貴重な女性になっていきました。
当時私はとてもかわいくて(読んでいただいているみなさん、ついてきてる?)、まあ若かったんでしょう、編集部の方々からはとてもかわいがっていただきました。彼女もずいぶん私のことをかわいがってくれて、酒を飲みに行ったり、カラオケに行ったりと、編集部のほかの人たちも交えて、バカ騒ぎをしてうっぷんを晴らし(しかし当時の私にはそれほどストレスはなかったのですが)、楽しい毎日が続いていきました。
ある日、中野でカラオケをして、その後板橋にいいバーがあるからと移動して(なんというフットワークの軽さ!)、気がついたら午前1時。電車はとっくに終わっています。
どうしてもタクシーで帰るという女性が去り、残ったのは私と、編集の若手男性2名、そして切子さんでした。
「ここから一番近い人の家に泊まろう!」と誰かが提案したところ、一番近いのは切子さんの家です。「嫌よ、あたしんちなんて」ともちろん切子さんが言うと思っていたら(でも切子さん、あたし帰るとは言わないんだ)、「いいわよ」とあっさりした返事。
ちょっと驚いてしまいました。
いくら酔っぱらっていても、心のどこかには「いいのかなあ、切子さん家族と暮らしているはずなんだけど。男3人も連れて......」というためらいは、男3人みんなにあったと思います。思わずみんなで顔を見合わせてしまいました。
もしかしたらそうとう広い家なのかもしれません。とりあえず眠いし泊まらせてもらっちゃおうと腹をくくり(なぜオレが腹をくくらねばならないのか)、一同、切子さんの家に向かったのでした。
しかし、切子さんの家で見たものは......!(続く)
現在は生花のフラワーアレンジメントが主流のようですが、当時は、造花できれいなコサージュやブーケが多く作られ、需要もあったようでした(いや、いまもあるかもしれませんが、生花に比べれば何分の一といったところでしょう)。造花というと、昔の喫茶店なんかで見かけるキッチュなイメージがありますが、手作りの造花は本物と寸分も違わず、花びらの先を焦がしてちょっと変化をつけたり、葉っぱをちょっとカールさせたりと、細かいところにも気を遣った、堂々たる「芸術品」でした。
それだけに、作成にはそうとうな労力と時間がかかるのですが、そのわりにはあんまりお金にはならないらしく、切子さんはアルバイトと掛け持ちせざるを得ない状況だったのでした。
「きょうも徹夜よ。ホント嫌になっちゃう」なんて笑いながらその日は別れたのでした。だからといって会社で眠りこけるのは別問題だとは思いますが、話していると、何となく憎めない魅力、しょうがないなあと言って許してしまうような魅力が彼女にはあることに気づきました。
切子さんは特に「美人」の部類に入るわけではありませんが、「起きているときの」切子さんは話題が豊富で、とても口が達者。「それでさあ、ふるっちゃってんのよう」で始まる彼女の話には必ず「笑い」と「オチ」があり、彼女の周りにはいつも笑いが溢れています。
なんとなく「色っぽい」雰囲気も身にまとっていて、煙草が良く似合う人でした。桃井かおりと研ナオコを足して2で割ったような感じ(ってどんな感じ?)といったらぴったりで、赤羽あたりのスナックでチーママなどやったら、結構繁盛するのではないか、という感じの人でした。
なんだかとても褒めているようには思えないかもしれませんが、気を遣わずに付き合える、私にとってはとても貴重な女性になっていきました。
当時私はとてもかわいくて(読んでいただいているみなさん、ついてきてる?)、まあ若かったんでしょう、編集部の方々からはとてもかわいがっていただきました。彼女もずいぶん私のことをかわいがってくれて、酒を飲みに行ったり、カラオケに行ったりと、編集部のほかの人たちも交えて、バカ騒ぎをしてうっぷんを晴らし(しかし当時の私にはそれほどストレスはなかったのですが)、楽しい毎日が続いていきました。
ある日、中野でカラオケをして、その後板橋にいいバーがあるからと移動して(なんというフットワークの軽さ!)、気がついたら午前1時。電車はとっくに終わっています。
どうしてもタクシーで帰るという女性が去り、残ったのは私と、編集の若手男性2名、そして切子さんでした。
「ここから一番近い人の家に泊まろう!」と誰かが提案したところ、一番近いのは切子さんの家です。「嫌よ、あたしんちなんて」ともちろん切子さんが言うと思っていたら(でも切子さん、あたし帰るとは言わないんだ)、「いいわよ」とあっさりした返事。
ちょっと驚いてしまいました。
いくら酔っぱらっていても、心のどこかには「いいのかなあ、切子さん家族と暮らしているはずなんだけど。男3人も連れて......」というためらいは、男3人みんなにあったと思います。思わずみんなで顔を見合わせてしまいました。
もしかしたらそうとう広い家なのかもしれません。とりあえず眠いし泊まらせてもらっちゃおうと腹をくくり(なぜオレが腹をくくらねばならないのか)、一同、切子さんの家に向かったのでした。
しかし、切子さんの家で見たものは......!(続く)
by yochy.1962
| 2005-04-26 01:07
| 生活全般